ダイレクト納付を始めて、銀行に行く時間を減らそう

1.はじめに

納税は、金融機関に納付書を持参して行っている方が多いと思います。

ただ、最近は銀行の支店・出勤行員の減少で、窓口の待ち時間が長くなっているそうです。また、銀行独自の事務手数料を徴収されることもあります。

納税は、「ダイレクト納付」という方法を使えば、銀行に行かずともできるようになります。

納期限までの希望日を指定して、その日の朝一で自動引き落としにする方法です。これなら事務手数料は取られません。インターネットバンキングの導入も不要です。

なお、この方法が利用できるのは、国税・地方税ともに電子申告をしていて、ダイレクト納付に対応している金融機関の口座をお持ちの方に限られます。

納税のために銀行に行く時間をカットして、経理の効率化を目指しましょう。


2.ダイレクト納付手続き「依頼書」を出そう

始めれば便利なダイレクト納付ですが、始めるまでがおっくうだったりしませんか。そこは、横浜税理士法人がサポートいたします。

まず、納税って、最低でも国(税務署)と地方公共団体の2カ所にしますよね。なので、ダイレクト納付を始めるための手続き「依頼書」も、2カ所に出す必要があります。

もちろん1カ所だけでもいいのですが、それだと1カ所は電子納税、1カ所は納付書を持って銀行に行く必要があり、まったく楽になっていません。どうせ出すなら、国と地方、両方に出しましょう。

まず、税務署に出す分ですが、いきなりここであなたが個人なのか法人なのかで、方法が分かれます。

個人は、e-Taxにログインしてネットで「依頼書」を出せます。ハンコもいりません。らくちんですね。今回はこのご説明はいたしません。
(個人の場合は、 https://www.nta.go.jp/taxes/nozei/nozei-shomei/online.htm

一方、法人は、郵送が必須です。税務署(国税)と銀行(地方税)の2カ所に出します


3. 税務署あての国税「依頼書」を作成する

まず下準備。
・利用したい口座が、ダイレクト納付できる金融機関のものであることを確かめる https://www.nta.go.jp/taxes/nozei/nofu/kinyu.htm
・その金融機関の届出印を用意する

税務署あての「依頼書」PDFファイルは、以下からダウンロードします。PCにダウンロードした後、Adobe Acrobat DCで開いて入力します(他のPDFビューアだと正しく入力できないことがあります)。https://www.nta.go.jp/taxes/nozei/nofu/pdf/24100030_direct_01-2.pdf

なぜか「法人名及び代表者氏名」はPDFを印刷後、手書きする必要があります。で、ここがポイントなのですが、預貯金口座の名義人として、「法人名」+「役職名」+「氏名」の三点セットで記入します。

通帳を見ても名義人はわかりません! 通帳には法人名のみ印字されていることが多いのですが、これは名義人ではありません。

預貯金口座の名義人は、おおむね「法人名」+「役職名」+「氏名」の三点セットになっています。この欄に、通帳と同じく法人名だけ記入すると、審査ではねられてしまいます。

PDFに入力できることは入力して、印刷(提出用と控えとの2部)して、それぞれ三点セットを記入して、銀行届出印を押印して完成です。


4. 銀行あての地方税「依頼書」を作成する

で、税金の制度は、国と地方でだいたい違っていて面倒なのですが(同じにしてほしい…)、
ダイレクト納付の手続きも違います。WebからPDFをダウンロードして入力するのではありません。

eLTAXホームページにログインして「依頼書」を作成・印刷します。https://www.portal.eltax.lta.go.jp/apa/web/webindexb#eLTAX
地方税も電子申告していることが前提です。eLTAXの利用者ID等は、e-Taxの利用者識別番号等とは別なので、注意しましょう(税理士さんがご存じなら、税理士さんにお任せします)。

どんどん入力した結果、確認画面でだいたい次のようになっていればOKです。口座名義人氏名の入力のポイントは税務署用と同じで、「法人名」+「役職名」+「氏名」の三点セットです。

最後まで進むと入力済みのPDFがダウンロードできて、2部+宛名ラベルの3枚が印刷できるようになります。

税務署用と異なり、名義人を手書きする必要はありません。入力したものが印刷されます。

1部は提出用なので、銀行届出印を押印します。もう1部は控えで、提出もしませんので、押印は不要です。


5.税務署(または国税局業務センター)に郵送する

続いて郵送です。1つ目の宛先が、税務署です。あなたの会社の所轄の税務署に郵送します。どこの税務署が所轄か? いつも届く納付書などの差出人で確認できます。

ここでポイントが一つ! 納付書の封筒の差出人(所轄)が、「横浜中税務署」「保土ヶ谷税務署」「横浜南税務署」の方! その税務署には出しません。

「東京国税局業務センター横浜南分室」に出します。ご注意を。
宛先 〒236-8551 神奈川県横浜市金沢区並木3丁目2番9号https://www.nta.go.jp/about/organization/tokyo/shokai/submissionprocessingcenter.htm


6.金融機関に郵送する

2つ目が、金融機関です。ダイレクト納付の引落し口座にしたい銀行に郵送します。

地方公共団体じゃないんです。ここが1つ目と違うところです。複数の地方公共団体に事業所があっても、1つの銀行に出せば、すべての関係自治体に納税してくれます。らくちんですね。

先ほど「依頼書」を印刷したときに、指定した銀行の宛名ラベルが自動で作成されていますので、宛先を迷うことはありません。宛名ラベル(差出人名も印字済み)を切り取って、封筒にはがれないようにしっかり貼り付けましょう。

これは銀行に郵送するので、税務署に郵送するのと同じように控え+返信用封筒を同封しても収受印のある控えを返送してくれません。「ご利用者様控え用」は、押印もせず、単に手元に保管していただくだけになります。


7.ダイレクト納付ができるようになったかは、e-Tax・eLTAXで知る

15日から30日で審査が下りて、ダイレクト納付ができるようになります。
が、審査OK/NGの通知は文書では来ません。1カ月後にe-TaxやeLTAXにログインして、通知が来ているか確認します。

税務署分(国税):eTax→メッセージボックス→「ダイレクト納付登録完了通知」が届いていればOKです。

銀行分(地方税):eLTAX→メッセージ照会→「口座登録通知(審査結果)」が届いていて、中身が「ダイレクト方式による納付で使用する口座の登録が完了しました。本日より、使用可能です。」とあればOK。「名義人相違でお引き受けできませんでした」とあれば、三点セットが記入できていなかった可能性があります。修正して再提出しましょう。

いやー長かったですね…。最初はちょっと時間がかかりますが、メリットは大きいです。「自分でやるのは大変だな…」と思ったら、横浜税理士法人へご依頼いただければと思います。


横浜税理士法人

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